障害者のアートを含む幅広い人々によって制作される芸術作品を指す「アール・ブリュット」の日本作品のヨーロッパ巡回展が4月からスタートしました。この報告会を兼ねた祝賀レセプションが5月21日、中野区の中野サンプラザで開催されました。【写真上はサンプラザの報告会場、写真下はオランダの展示会場】
平成21年12月の都議会本会議で「アール・ブリュット」への支援について石原知事に質問した高倉良生もこの式典に招かれ、巡回展の開催をともに喜びあうとともに、「アール・ブリュット」のさらなる交流について作家の方々や関係者と意見交換しました。
滋賀県近江八幡市には「アール・ブリュット」作品を常設展示する「ボーダーレス・アートミュージアムNO-MA」という美術館がありますが、東京をはじめ国内各地への拠点づくりに取り組む中野区の社会福祉法人愛成会が今回の巡回展の日本事務局を務めています。
巡回展のスタートとなったのは、オランダにあるヘット・ドルハウス美術館で、ヨーロッパ7か国の美術館を巡回する予定です。展示されるのは日本国内の13都道県から集められた46作家の作品約850点。中野区からも5人の作家が出品しています。
この日の式典では愛成会の井上庸一理事長がオランダでのオープニングセレモニーの様子や見学者の反響などを報告しました。福島から式典に参加した蒲生卓也さんら巡回展出品作家の方々も壇上で紹介され大きな拍手を浴びました。
挨拶した高倉良生は、都議会で初めて「アール・ブリュット」を取り上げ、石原知事から「障害のあるなしにかかわらず、東京に集う芸術家たちが切磋琢磨しながら芸術文化活動ができるよう、都の文化施設の活用も含めて、アール・ブリュットなどの新しい芸術文化や才能の支援を行っていきたい」との答弁を引き出したことを紹介しました。
「アール・ブリュット」の東京からの発信について高倉良生は、愛成会など関係者からの要望を受けながら、都議会議事堂の都民ギャラリーや都庁展望台などでの「アール・ブリュット」作品展の開催を後押ししてきました。今回のヨーロッパ巡回展についても全力で応援しています。
写真は福島から式典に参加した「アール・ブリュット」作家の蒲生卓也さん(左から2人目)と懇談する高倉良生と公明党中野区議団の梁川妙子幹事長(左)、甲田ゆり子議員(右)。