公明党中野区議団の梁川妙子幹事長から「本日のテレビ番組(TBSのNスタ)でカンガルーケアの問題点が取り上げられる」と聞き、私も番組を見ました。カンガルーケアの考え方から、出産直後、新生児を抱き母乳を与えるよう言われた母親が、しばらくして子どもが呼吸していないことに気づき、結果、後遺症として重い脳障害に子どもが侵されてしまったケースが番組で紹介されました。
こうした状況にある「患者・家族の会」(出産直後のカンガルーケア・完全母乳等 により脳障害を受けた新生児を抱える患者・家族の会)の会合が6月2日、東京で開催されました。私も「患者・家族の会」の方々と懇談させていただきました。また「患者・家族の会」の方々は、このほど、厚労省にも提言書を提出しました。
東京での「患者・家族の会」で講演し、今回のテレビ番組にも出ていた福岡の産婦人科・麻酔科専門医の久保田史郎先生は、新生児の低栄養・低血糖・低体温を防止する方策を提唱して実践し、重い脳障害や発達障害に至る状況の予防や、新生児の突然死症候群の予防に取り組んでいます。
久保田先生の病院では、出産後、新生児を保育器に入れて低体温になるのを防ぎ、さらに、糖水や人工乳を新生児に補給して低栄養状態になることを防いでいます。母乳を否定しているのではなく、すぐに母乳が出ない母親もいることから、そのような対応をしています。新生児は黄だんになることが普通だと言われていますが、久保田先生の病院の新生児は黄だんの症状が出ません。
久保田先生は、新生児の低栄養・低血糖状態が脳に与える影響と、近年急増している発達障害の相関についても指摘しています。また一方で、着せ過ぎよる子どもの体温上昇に、死に至る危険性が潜んでいることも指摘しており、このことを母子健康手帳に書き込むべきと主張しています。
私は福岡の久保田先生の病院を2回訪れるなど、さまざまな機会を通じてお話を伺ってきました。そして、平成21年12月の都議会本会議で「低血糖症」問題の関連質問として取り上げました。以下、質問です。
「福岡に久保田史郎先生という産科、麻酔科の専門医がいま具体的には、新生児の低血糖、極度の体重減少、重症黄疸などは
同医師は、新生児の低血糖症が怖い理由は、大人と違い、けいれ
この時は、都側から具体的な取り組みを進める答弁はありませんでしたが、取り上げたことは間違いではなかったと考えています。