高倉良生は7月17日、都議会公明党の同僚議員とともに、横浜市にある「K2インターナショナルグループ」を訪問し、不登校・ひきこもり・発達課題などの若者の自立を支援する取り組み現場を見て回りながら意見交換しました。
生きづらさを抱える若者支援を1989年から続ける「K2」は、横浜市内を中心に16か所の拠点を配置し、「共同生活」「就労支援」「雇用創出」「学童・子育て」「不登校支援」「居場所づくり」など幅広い活動を進めています。また、オーストラリア・ニュージーランド・韓国にも共同生活寮や働く場を設け、留学プログラムや就労体験を展開しています。
若者の支援に取り組むスタッフ約100人のうち半数は、社会や学校に溶け込めず苦しんだ経験を持っており、自身の体験を通じて活動を進めています。
就労支援については共同生活寮を6拠点運営し、ジョブトレーニングや若者雇用の受け皿になる飲食店を5店舗運営しています。この店舗である「にこまる食堂」は、一食250円でおいしいメニューを提供しています。店舗スタッフの8割は「K2」で自立した卒業生です。
「にこまるソーシャルファーム」は共同生活寮で暮らしながら農作業ができる農園。育てた野菜で自らの食事を作るほか、作物を「にこまる食堂」の食材に活用したり、無人販売所で地域の人に売ったりしています。農作業は心の課題を抱える若者に大きな効果をあげているようです。
「K2]がめざすのは、不登校・ひきこもり・発達課題を抱える若者に「働く場」「住む場」「相談の場」を提供し、最終的には「自分の力で働きたい」「自立したい」という願いを叶えることです。若者自身だけでなく、子どものことで悩む親同士の交流の場も設けています。
心の課題を抱える若者が増加していると指摘されているなか、「K2」の取り組みは非常に示唆に富んでいます。各自治体でもひきこもり対策などを進めるうえで大いに参考にすべきです。