2012年7月1日日曜日

「アクアマリンふくしま」の移動水族館車が東京・葛西臨海水族園へ。親子連れで大人気でした。

福島県いわき市にある県立の環境水族館「アクアマリンふくしま」の移動水族館車「アクアラバン」が昨日と今日の2日間、都立葛西臨海水族園(江戸川区)にやってきました。

大型トラックの荷台扉が左右に大きく跳ね上がると、荷台に設置された水槽が姿を表します。水槽には、ヒトデ、ウニなどのほか、小さなサメの一種や、イセエビなどが。直接、水の中に手を入れて触ることができ、子どもたちは歓声をあげながら大喜びでした。初日だけで3300人が訪れ、福島の関係者も「これほどの人数は初めて」と驚いていました。


移動水族館車のそばには、「アクアマリンふくしま」を紹介したパネルが設置されたほか、福島県の特産物を直売するブースが並び、来園者の人気を博していました。
「アクアマリンふくしま」は昨年の東日本大震災で津波の被害を受け、飼育生物の9割が死んでしまいました。生き残ったトドやアザラシ、小型生物が、全国7か所の水族館や動物園に一時引き取られました。関係者の懸命な復旧によって、昨年7月に「アクアマリンふくしま」は再オープンし、各地に避難していた飼育動物たちも「ふるさと」へ帰りました。


高倉良生は東日本大震災の発災いらい、繰り返し被災地を訪ね、復旧・復興に向けた要望を聞いてまいりました。今年2月に改めて福島を訪問した際、「アクアマリンふくしま」の橋本幸洋・副館長から「東京から以前のようにたくさんの見学者に来てほしい」との要望を受けていました。


そして今年6月13日の都議会本会議で、被災地支援の一環として「アクアマリンふくしま」への継続した応援を強く求めていました。これに対し、都からは「アクアマリンふくしま」を都民に積極的にPRする取り組みとともに、移動水族館の東京での展示が明らかにされていました。


被災地支援はこれからも引き続き取り組んでいかねばなりません。被災地以外での記憶の風化も指摘されている今こそ、積極的な取り組みが必要です。その際、人の心を元気にする文化の側面からの支援も重要です。今回の移動水族館車の東京での展示をきっかけに、さらに文化面からの被災地支援を具体化していきたいと考えています。