高倉良生は10月17日、東京ビッグサイトで開催されているITS(高度道路交通システム)世界会議2013を視察し、災害時にドライバーに対して、通行止めや沿道の火災など緊急の道路情報を提供する「東京モデル」をデモ体験してきました。この「東京モデル」は高倉が昨年(平成24年)6月13日の都議会本会議で提唱していたものです。
この「東京モデル」は、大規模災害が発生した際、混乱や大渋滞を防ぎ、安全にドライバーを誘導するため、道路の通行止めの情報、沿道での火災や建物の倒壊などの被害情報、避難できる民間の駐車場の情報などをひとつの地図上に一元化し、スマートフォンを通じてドライバーに提供するものです。来年度(平成26年度)の実用化を目指しています。
高倉は会場周辺で実際に自動車に乗り、スマートフォンに表示される道路の通行止めや火災の情報などを見ながら、システムのデモンストレーションを体験しました。車から降りて、スマートフォンを写真撮影モードにして周囲の風景を見ると、その方向の何メートル先で火災が発生しているといった情報も得られるようになっていました。実用化にあたってはスマートフォンを使いますが、将来は車に搭載されているナビゲーションで使えるよう推進していきます。
昨年6月の都議会本会議で高倉は、「東日本大震災では、都心の交通大渋滞が緊急車両の通行の大きな妨げになりました。交通規制の状況、道路の被害、道路沿いの建物の倒壊や火災の状況、交通混雑などの情報を適切に提供することで、ドライバーを安全に避難誘導し、渋滞を緩和させる大きな効果があります」と訴え、「ITSを積極的に活用し、スマートフォンやカーナビを通じて、災害時の渋滞緩和に必要な情報、ドライバーへの避難誘導情報の提供を一元化すれば、これまでにない先駆的な事例になります」と訴えました。
世界会議の会場で高倉はトヨタ自動車のブースも訪れ、自動車のカーナビからの情報と行政側の情報などを一元化して災害時に役立てる「ビッグデータ・トラフィック・インフォメーション・サービス」の運用などを視察しました。