10月2日からスタートする文部科学省での「アール・ブリュット作品展」を前に10月1日、都内で作家の皆さんを歓迎するレセプションが開かれ、高倉良生も甲田ゆり子・中野区議とともに参加してきました。公明党の高木美智代衆院議員、山本博司参院議員も来賓として祝辞を述べました。この日は出展する17人の作家のうち12人が出席し、それぞれの作品づくりの様子やプロフィルが紹介されました。
作品展のタイトルは「心がカタチをもつとき」。同省が設けた「障害者の芸術活動への支援を推進するための懇談会」が今年8月まとめた取り組みの早期実施と、「アール・ブリュット」の芸術活動を発信するため企画されました。文化庁と厚生労働省は作品の調査・発掘や、福祉施設での芸術活動を指導する人材育成などを柱に、来年度予算概算要求に関連経費を計上しています。
作品展は10月2日から11月4日まで、文科省情報ひろば展示室文化コーナー(旧文部省庁舎3階。千代田区霞が関3-2-2)で開催されます。時間は10時から18時までで、土日・祝日は休館。入場料は無料です。作家17名による270点の作品が展示されます。その中には、今年6月から開催されている第55回ヴェネチア・ビエンナーレの招待作家として注目されている澤田真一さん(滋賀在住)の作品もあります。
「アール・ブリュット」というのは、正規の美術教育を受けたことのない人のありのままの芸術です。「生(き)の芸術」とも呼ばれ、ヨーロッパなどでは早くからその価値が認められてきました。障害者にとどまらず、幅広い作家の方々が独自の創作に取り組んでいます。
2010年から11年にかけ、パリで開かれた日本人作家の展覧会が好評を博しました。現在、日本人作家46人による約850点の作品がヨーロッパ各地を回る巡回展が開催されています。今年、ロンドンで開かれた巡回展では、9万人を超える来場者でにぎわうなど、大きな反響を呼んでいます。
高倉良生は2009年(平成21年)12月9日の都議会本会議で初めて「アール・ブリュット」の芸術を取り上げ、発信の拠点づくりや作家の方々の活動に対する支援を訴えてきました。また、都庁の展望台や都政ギャラリーでの「アール・ブリュット」展の開催を応援してきました。