【第2桃園川幹線の早期整備を】
高倉良生は11月12日開かれた都議会公営企業委員会で質疑に立ち、豪雨による下水道の浸水対策と道路陥没を防止する対策について下水道局の見解をただしました。
この中で高倉は、水害対策用の新しい貯留管が整備されたばかりの中野区内の大久保通り沿いで、8月12日の豪雨により住宅の浸水被害が発生した問題を取り上げ、応急的な対応策の取り組みのほかに、抜本策として「第2桃園川幹線」の早期整備を求めました。
中野区中央2丁目付近の大久保通り周辺は過去に浸水被害が多く発生したことから、都は平成24年度、大久保通り沿いの地下に約5000立方メートルの貯留管を整備しました。8月12日の豪雨では、この貯留管に3700立方メートルの雨水が入り、また付近に設置されている「かえで公園雨水調整池」にも約670立方メートルの雨水が流れ込みました。
高倉は豪雨の当日、浸水被害が発生した現場に飛んで調査し、下水道局に浸水防止対策を求めました。これを受けて同局は、中野区と連携して雨水マスのふたを格子状のグレーチングふたに取り替えることや取付管の新設などの対策を10月までに完了させました。
委員会質疑で高倉が早期整備求めた「第2桃園川幹線」は、かつて流れていた桃園川にふたをかけて下水道幹線として利用している「桃園川幹線」の下などに新たに整備する下水道幹線です。下水道局は早期に効果を発揮できるよう整備を進める考えを示しました。
【道路陥没対策重点11地区の取り組み進めよ】
高倉良生はまた、老朽化した下水道管による道路の陥没事故が数多く発生している現状を指摘し、具体的な対応を求めました。
下水道局によると、平成24年度の下水道管に起因する道路陥没の発生件数は区部全体で737件、そのうち中野区では55件発生しており、他区と比較して発生割合が多くなっています。
陥没の要因として、老朽化した下水道管が車の走行による振動などで破損し、周囲の土が管の中に流れ込むというもののほか、各家庭から排水を受ける取付管が粘土を焼いて作った「陶製」で「硬質塩化ビニル管」に比べて衝撃に弱いことなどが挙げられています。
高倉の指摘に対し、下水道局は「中野区では11地区を(陥没対策の)重点地区として取り組んでおり、4地区で工事に着手しており、今年度もう1地区で着手する予定」と答弁。高倉は「残る6地区についても早期に着手を」と強く取り組みを求めました。
<中野区内の陥没対策重点地区>
①中央4丁目付近(今年度着手)
②中央5丁目付近(着手)
③沼袋1・3・4丁目付近
④弥生町6丁目付近
⑤南台4丁目付近
⑥大和町1丁目付近
⑦鷺宮1・2丁目付近
⑧新井4丁目付近(着手)
⑨新井1丁目、上高田2丁目付近(着手)
⑩東中野3丁目、上高田1丁目付近(着手)
⑪中野3丁目、中央5丁目付近