都交通局は都営バスへのWi-Fi機器の設置を進め、来年3月までに全車両(約1450台)でサービスを提供できるようにします。日常的に都営バスを利用する乗客へのサービス向上になるほか、外国人をはじめ観光客への利便にもつながり、さらには災害時の通信確保手段の一つにもなります。外国人観光客を対象に観光庁が実施したアンケート調査では、日本で観光中に困ったことの第1位として、Wi-Fiを利用できる環境が少ないことがあげられており、都の取り組みはそれに応えるものでもあります。
Wi-Fiサービスが利用できる都営バスには「ステッカー」が車の内外に張られています。利用するには、スマホやタブレットに表示されるWi-Fiの接続先「Toei Bus Free Wi-Fi」を選び、画面に従って登録を進めます。セキュリティを確保するため、登録には自分のメールアドレスを入力する必要があります。
接続は無料で、1回の接続で180分連続通信ができます。回数制限はないため、実質的につなぎ放題ということになります。高速での通信が可能になり、今日の体験でもスイスイと気持ちよく利用できました。
通信サービスを行うのは「NTTブロードバンドプラットフォーム株式会社」。都営バスを借りて機器を設置する形になることから、同社はバス1台あたり月1500円を都に支払います。都の税金を使わず、都に収入もあり、利用者の利便性も図れる3拍子揃った取り組みになります。「docomo Wi-Fi」のアクセスポイントとしても利用できるようになっています。
渋谷営業所で説明を受ける高倉良生ら都議会公明党
運転手のすぐ後ろの天井近くに設置されたWi-Fi機器
Wi-Fiが利用できる都営バスにはこのステッカーが張られています